店での「修行」は必須? |
先日、ある教室受講生からご相談がありました。
プロコース終了後、どこかお店で「修行」をしたいとのこと。
年齢は若く、ご実家を改装して開業する予定の方です。
よくある、依頼、ご相談ではあります。
これまでも、当方の店舗や関係先のお店を紹介して「修行」をして頂く方も
ありました。
但し、誰もが「修行」が必要というわけでなく、また「向く」のかどうかも
検討が必要だと私は思っています。
この方は、真面目で慎重なご性格の方です。
仕事もマイペースで進めるのが向いているように私はお見受けしています。
もし、お店という「現場」に行って、周りのペースや仕事に合わせていけるのか
逆にストレスや、プレッシャーが心配です。
人間は性格や特徴は皆さん違います。
そば屋になる道も様々で良いと思います。
ゆっくり仕事をする方、スピード第一で仕事をする方、様々です。
大きくても小さくても「組織」であれば、周囲の仕事と合わせることが求められます。
「自分の店」では、ある程度自分のペースで仕事が進めれます。
店の大きさ、メニュー立て、などで、お客様に迷惑がかからない限り、「自分のやり方」
を通すことが出来ます。
「修行」をしたい、という方の動機は色々ですが、突き詰めると
「技術への不安」「お店はどうやって運営しているのかわからない」
「周りからお店で修業しないと・・といわれる」
などが多いようにお見受けします。
技術は我々の教室では、そう低いレベルの物はお教えしていないつもりです。
お店の運営については、当方の直営もしくは関係店を「見学、研修」して頂くことで
概要はご理解いただけると考えています。
周りからの「声」は、言っている方がどれだけ実際のそば屋や、商売のことを知っているのか
を客観的に判断したほうが良いでしょう。
「修業」は無意味ではありません。
当方の店でも「修行」をしている者はいます。
しかし、誰もにとって「必須」では決してありません。
勿論、それぞれの「努力」は必要ですが、お店での修業を経ずにきちんとそば屋という
商売を続けている方はたくさんいらっしゃいます。
むしろ、そうした「先輩」のお店を見に行ったり、話を聞いたりしてほしい、と私は思っています。
当事者の「声」や「姿」は何よりも「真実」を伝えてくれることでしょう。