そば打ち-道具を知る |
あるそば屋で「修業」している人の言。
そば打ちに使っている麺棒(延し棒)は東京合羽橋の道具街で購入したそうです。
「どうしてそれを選んだの?」
「値段が手頃だったから・・・」
「長さや太さ、材質は?」
「90センチくらい?太さは???店の人に勧められて・・・」
自分が使っている道具のサイズや、特徴はあまり把握していないようでした。
どんな仕事でも「道具」は大変重要な要素です。
「材料」「道具」「技術」が良い、美味しいそばを打つ3大要素ということは、繰り返し
述べてきました。
何故、この道具を使うのか、何が一番適正なのか、体とそばに負担をかけない道具とは?
やみくもに打っても上手にならない、というのはこうした道具の事などが
理解できていないとエネルギーロスになってしまう、ということです。
ちなみに、私が一見した限りでは、この人が現在打っている
そばの大きさなどからすれば、長すぎて径も太すぎます。
使い勝手は必ずしも良くないはずですが、それにも気づかないままのようでした。
技術の勉強は、ただそばを打つことだけではありません。
道具のことをしっかり学ぶだけで、ずいぶんと前進するはずです。