「座敷」などの席 |
最近、開業予定の方とお話ししていて出たこと・・・。
自宅での開業を考えているが、今の和室を客席として使う予定とのことでした。
至極当然だと思いますが、ここ数年の傾向として、和室での座卓を使った
客席が、やや敬遠される傾向もあることを一応認識しておいた方がよいかも
知れません。
社会全体の高齢化もあり、足を曲げて座ることがつらい、あるいは生活の中で
畳敷きの部屋で過ごすことが少なくなってきている、などの事が理由としては
推測されます。
実際に私も、すべて座卓形式だったものを一部を残して「テーブル席」に改装した
そば屋さんを数店知っています。
そば屋以外でも、旅館、料亭などでもそういった実例を目にしています。
以前から、掘りごたつ式の和室、座卓形式の店は居酒屋などでもよく見られました。
やはり、滞留時間が長い業態では、ちょっとつらい方が多いのかもしれません。
当方で運営していた横浜のお店では個々に背もたれを用意して、足を伸ばせる
ようにしていましたので、利用に際してそうクレーム等はあまり無く、
むしろ落ち着くということで、人気もありました。
但し、やはり、家族に高齢者がいるので、予約の際にテーブル席でお願いしたい、
という依頼も結構あったのが実際のところです。
自宅改装などの際は、今ある和室をそのまま使う、という考え方は決していけない
事ではないと思います。
地方の古い民家を活用したお店などは、昔ながらの座敷が良い雰囲気を醸し出して
いるお店も少なくありません。
ただ、こうした傾向もあることを知っておき、対処方法等も考えておくことが必要な
時代になってきているかも知れません。