大森 布恒更科へ・・・ |
東京でも屈指の老舗です。
私ももう何度も訪れたことのあるお店です。
その歴史などは、書いているときりがないくらいの「由緒正しき」お店です。
参考迄→ウィキペデイア解説ページ
先日当方を訪ねてくれた、ある都内の有名店のご店主が、久しぶりに布恒更科さんへ
行ってきました、という言葉を聞いて、私も久々に行ってみようと思った次第です。
まあ、空き時間を縫って向かったので、そばを1枚手繰るだけですが・・・。
口開けで入店すると、あいにくの天候か、まだ1組の先客のようで、お店の空気感を
楽しめます。
数年ぶりに来てみると、多少、お店の改装もされたようでこざぱっりとした印象です。
ただ、相変わらず、独特の雰囲気をたたえていることに変わりはありません。
「粗挽き」や十割なども魅かれますが、ベーシックな「もり」(900円)税込をお願いします。
口開けのこの時間は、厨房の中も接客もすべて男性でされているようです。
おそばは以前と変わらず、かなりの量です。
そばは褐色で、野趣あふれる、といった印象で、老舗にもかかわらずちょっとワイルド
な感じがこのお店の個性だと勝手ながら感じています。
そして、「汁」ですが、若い頃この汁を味わった時にはある意味衝撃でした。
当方とは、全く対極にある、ともいえる香りと味わい、色は老舗の老舗たるものを
教わったような感覚を覚えたものです。
今、こうして味わうと、そばとの相性、口当たりが以前の感覚とは違い、すんなりと
受け止められます。
これは味が変わったのではなく、私の味覚が変わったことからだと感じます。
年を経て、ある意味「酸いも甘いも…」の経験から、かと勝手に思っています。
ご店主も代替わりして、「今の」このお店はやはり昔と違います。
ただ、これは今のご店主の空気感であり、伝統はしっかりと感じることができます。
進化するとともに、「深化」するという「老舗」の姿を見て、嬉しく思えたひと時でした。
お店の参考ページ