移住-そば屋居抜き物件探し |
教室出身者で、そば屋の居抜き物件を中心に探している方がいます。
加えて「移住」が前提で「住居兼店舗」を希望しているので、
条件はかなり限られます。
居抜き物件はゼロから店を作っていくよりは、改装中心でリニューアルと
いう形でも開業できるので、予算を節約したい方は居抜きを希望される
方も多いのが実際です。
但し・・・
やはり前のお店のイメージが強く、なかなか「新しいお店」になったという
印象を与えることが難しいケースも多いものです。
営業期間が長くなるほど、あそこは「○○庵」といった
地元の方のイメージも変えにくいものです。
内外装も含めて印象を一新できれば良いのですが、それには予算が
伴うのが普通です。
居抜きは設備面が使える、残っている厨房機器も使える、かもしれませんが、
年数が経っていると、メンテナンスで思わぬ出費を強いられる可能性もあります。
住居兼用であれば、住宅部分のチエックも欠かせません。
職住一致は悪くないのですが、住宅設備も年数が経っていれば劣化はあるものです。
「移住」という意味合いであればその方の生活すべてを託す「家」でもあるので
慎重にならざるを得ません。
ご本人が絞った候補物件の見極めのご相談を受けていますが、
時にその方のプライベートなことまで
踏まえていないと的確な意見は出しづらいものです。
セカンドライフ的な考え方で、商売は限定的に行うスタイルであれば、
住宅を改装した方が良いかもしれません。
ただ、地方であれば浄化槽等の課題もあり、安易には決め難いものです。
また、「移住」であれば、ご自身が住んでみたい、気持ちと商売をしたいという
気持ちがおのずと持てる「物件」でないとダメでしょう。
「古民家」にあこがれる方も多いのですが、たいていは上下水道その他のインフラが
商売の要件を満たしていないケースが多く、実現性はそう高くないものです。
飲食店には「設備」が必須なので、その点が高いハードルになります。
今回の方の場合、持って来られた候補物件は築年数も古く、
課題も多そうな物件だったので、更に条件や希望エリアを再検討される
ことを勧めました。
また、内外装が良いものであれば逆に厨房等の改造くらいで
済むケースもあるので、そば屋以外の物件も探してみることもお伝えしました。
大変なのは承知していますが、開業のプロセスでは最重要課題ともいえるので、
頑張りどころ、だとはお話しましたが・・・。
今回の例に限らず「居抜き」はコストが比較的掛からないメリットはありますが、
イメージチエンジの難しさ等、デメリットもあることは承知しておいた方が
良いでしょう。