昭和5年発行の「蕎麦通」(四六書院)は1998年に小学館文庫より「そば通の本」
として紹介されています。
著者は村瀬忠太郎-当時の名店「やぶ忠」店主。
*現在この本も発行されているかどうかはわからないので、紹介はあえて避けますが・・。
昭和5年-戦前で、そば屋は皆手打ちで蕎麦を打っていたかと思いがちですが、
そうではなく、機械が普及し手打ちが衰退していく様子を憂いている様子が
読み取れます。
祖父-片倉康雄の評伝「蕎麦と生きる」にも村瀬氏のことが多々でてきます。
直接教わった事はないものの、「師匠」そしてキャリアは当時段違いだったものの
「ライバル」としてある種目標としていたようです。
私の祖父がそば教室をスタートさせたのは高度成長の昭和40年代後半。
この時期も、機械打ちのそばが全盛、出前、丼物が飛ぶように売れていた時代でした。
約半世紀を経て、手打ちそばの技術普及に努めた事は2人に共通しています。
そして現代のそばを巡る様相は全く変わりました。
手打ちは逆に珍しいものではなくなりました。
但し、機械も飛躍的に進歩しています。
現在手打ちそば教室を運営するものにとって、何が課題なのか、単に手打ちの技術を
教えるだけなら、ある意味、楽かもしれません。
ただ、時代は大きく変わっています。
その変化のスピードは更に早く、5年、10年前の様相とも変わっています。
こうした状況を把握し、伝えていくのも役割だと思っています。
変化に左右されるのもいけませんが、全く無関心は論外です。
そばを志される人はどうしても、技術第1になりがちですが、
開業の際はそれ以外のことも当然必要です。
たまたま、本を整理していて目に留まり、思ったことです。