「こだわり」過ぎないこと・・・ |
ある教室出身店-店主の言葉です。
「自家製粉のこだわりの蕎麦」は良いが「自己満足のオタク蕎麦」になると
失敗します。
既に開業後素晴らしいお店として評価され、その地域ではナンバーワンと
して認められている方です。
私も訪ねたことがありますが、程よい緊張感と癒しの感覚が同居する
お店の居心地の良さと、丁寧な仕事から提供される上質の蕎麦は、奇をてらった
ものではないものの、広く支持を得ています。
地方ですが、かなり遠方からも多くのお客様にお見え頂いているそうです。
既に周りからもアドバイスを求める方も沢山来店されるようですが、常に謙虚
で今でも開店当時の気持ちを忘れていない、素直さは私も感心しています。
「こだわりそば屋」と言う言葉があります。
あまり、私は好きな言葉ではありません。
そば屋だけでなく、ラーメンその他マスコミが飲食店を取り上げる際に
よく使われます。
こだわり=頑固を礼賛するような風潮もありますが、本当にお客様の事を考えて
いるのか?というケースもよく見ます。
自分が提供するものや店を、どれだけの方が支持、共感してくれるのか、
改めて考えるきっかけになるのでは、と思います。
*この方のお店は、見方によっては「ユニーク」です。ただ、店主が至って「自然体」
で気負いが無いので、お店の空気も店主のごとく極めて「自然」です。
これが「頑固なこだわり店主の店」という肩書きがついてしまうと空気は一変して
しまう事でしょう。