大阪市 新町南公園 砂場石碑 |
先週末に大阪へ行ってきました。
いくつかそば屋をはじめとして、訪ねたい場所があったのですが、この「石碑」も
その一つでした。
幸い、今回泊まったホテルが比較的ここに近い場所だったので、早朝に散歩
がてら、行ってきました。
周りはいわゆるオフィス街といった感じですが、結構広い公園の入り口に
さりげなく建っていました。
「砂場」とあるので、何も知らない人が見れば、「公園の砂場?」と誤解される
かも知れません・・・。
裏を見ると、この石碑の説明が記されています。
「本邦麺類店発祥の地 大阪築城史跡・新町砂場」
「天正十一年(1583)九月、豊太閤秀吉公大阪築城を開始、
浪速の町に数多、膨大を極めし資材蓄積場設けらる。
ここ新町には砂の類置かれ、通称「砂場」と呼びて、人夫、工事関係者日夜雲集す。
人集まる所食を要す。早くも翌天正十二年、古文書「二千年袖鑒」に、
麺類店「いづみや、津の国屋」など開業とある。即ちこの地、
大阪築城史跡にして、また、本邦麺類店発祥の地なり。坂田孝造・識」
と記されています。
石碑は昭和六十年に「大阪のそば店誕生四百年を祝う会」
が建てたものだそうです。
この地が大阪城を築城するいわば工事の現場であり、たくさんの人が集まり、
食も求められ、そば屋の原型があった、ということです。
私も、教室の講義ではこのことにいつも触れていますが、現物に接したことは
ありませんでした。
やはり、一度は見ておくべきだろうと訪ねた次第です。
ホテルへの帰路、大阪城公園にも立ち寄りました。
方向的に天守の全景は見えませんが、この城を築く歴史のなか、蕎麦を商う
先人が居たことを誇らしく感じました。
たまたま、先週末のブログで東京巴町砂場の閉店の事を書きましたが、偶々
辿ればその一門の発祥の地を訪ねることとなり、その長い歴史に敬意を
表したいと思います。